化学療法とは
化学療法とは、抗がん薬を用いてがんを治療することを意味します。
がんは、DNAの変化により引き起こされる悪性の性質を持ち合わせた、制御不能に増殖する細胞集団です。これらがん細胞の増殖を抑えるのが、抗がん薬の役割です。
抗がん薬は、殺細胞薬、分子標的薬、ホルモン薬の3つに大別されます。 それぞれを併用することで、より効果的にがんの進行を抑え、症状をやわらげることが可能です。
免疫療法とは
免疫は、本来からだに備わっている、病原体やがん細胞などの異物を排除するはたらきです。
当院の免疫療法には、チェックポイント阻害薬と呼ばれる薬が用いられます。
チェックポイント阻害薬は、がん細胞が発する免疫機能を抑えてしまう信号をブロックし、免疫細胞(T細胞)の活性化を維持することで、がん細胞を攻撃する薬です。
がん種によっては、免疫療法と化学療法を組み合わせて使うことで、より優れた治療効果が認められています。現在も免疫療法に関する多くの臨床試験が進行中です。
今後のがん治療の中心になる可能性があり多くの期待がよせられています。
※免疫療法と呼ばれる治療法の中には、チェックポイント阻害薬を用いない治療、効果の証明されていない自由診療、なども存在するため慎重な確認が必要です。
外来化学療法について
外来化学療法は、外来に通院しながら抗がん薬投与を行う治療法です。 入院を必要とせず、生活や費用の面において負担軽減のメリットがあります。 一方で外来での治療は、自宅での症状変化や薬の管理を患者さんご自身やご家族に担っていただくというデメリットがあります。
患者さん・ご家族へ
当院では、急な体調の変化でも迅速に対応できるような体制を整えております。
また、緊急でのご入院もお受入れいたします。
治療や症状に対して疑問や不安がございましたら、いつでもご相談ください。
当院の外来化学療法室
当院の外来化学療法室では、専門の医師を中心として、看護師、薬剤師、栄養士、医療事務など様々な職種が協働して患者さんの治療に取り組んでいます。 毎週開催されるカンファレンスにおいて、日々変化する患者さんの体調、治療効果、副作用の状態確認に加え、レジメン選択、投与量、投与間隔は適正か、栄養状態、検査内容について、活発な話し合いのうえ治療方針が決定されています。
安心安楽に治療へ専念していただけるよう、プライバシーに配慮したリクライニングシート配備の部屋をご利用いただけます。 治療中はゆっくりとテレビ鑑賞が可能です。 また合併症等によりリクライニングシートの使用が難しい場合は、できる範囲で希望に沿えるよう対応いたします。 遠慮なくお申し出ください。
外来化学療法「1日の流れ」
01.受付/採決/検査
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02.医師診察
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03.外来化学療法室へ移動
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04.抗がん薬調整
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05.投与開始
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06.投与終了
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07.会計・帰宅
がん化学療法レジメン
レジメンとは
がん化学療法は、抗がん薬のみの投与で完遂されるのではなく、吐気止めや抗アレルギー薬などの支持療法と伴って初めて患者さんへの使用が可能となります。 このような処方計画書のことを「レジメン(regimen)」といいます。
当院のがん化学療法レジメンは、院内のがん化学療法委員会で審査、承認されたレジメンです。 保険調剤薬局などと連携を強化し、患者さんへより質の高い医療を提供することを目的とし公開しております。
その内容は標準的な内容となっており、投与量やスケジュールは患者さんの状態によって変更される場合があります。
免責事項
レジメンにつきましては委員会にて十分に精査されたものですが、安全性・正確性を保証するものではありません。
万一、内容に誤りがあり、それにより生じたあらゆる損害について、責任は一切負わないものといたします。
また予告なしに内容の変更または削除をすることがあります。
上記、同意の上、閲覧くださいますようお願いいたします。
保険調剤薬局との情報共有について
外来がん化学療法に関し、保険調剤薬局にて患者さんより聴取した服薬状況や副作用について文書で情報提供をお願いしております。 緊急性の高い内容は、別途お電話にてご連絡をお願いします。
お問い合わせ先
0942-32-1212(内藤病院 薬剤部)
運用の流れ
保険薬局にて共有した方が望ましい情報を文書にて提供
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薬剤部にて内容鵜の確認、カルテへの取り込み
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処方医師にフィードバック、関係部署と情報共有し対策対応
診療科別 がん化学療法レジメン一覧
胃がん
肝・膵・胆管がん
大腸がん
頭頸部がん
肺がん
その他
治療実績
※件数は延べ人数です。